教育施設

馬場幼稚園

竣工 2021年 2月
分類 教育施設
所在地 石川県金沢市小橋町
規模 鉄骨造 地上3階
受賞 第48回石川県デザイン展 一般社団法人 石川県建設業協会会長賞

創立115年以上続く、キリスト教に基づく教育を行う幼稚園であり、園舎の老朽化及び幼保連携型認定こども園に移行する事を目的とした改築計画です。

限りある変形敷地の中で、園庭及び既存シンボルツリー、ツリーハウスを残しつつ、園舎を北側に寄せ、総2階建ての園舎に周囲道路に対して圧迫感を与えないように、敷地形状に合わせた大きな寄棟屋根を掛け、落ち着いた佇まいとします。一部塔屋部分には旧園舎のシンボルであったステンドグラスを移設し、地域のシンボルを継承します。

平面計画においては、1階はランチルーム、2階は遊戯室を中心に配置する構成とし、極力廊下を設けない諸室配置し、1階は未満時エリア、2階は以上児エリアとした明確なゾーニングとします。

また、木工製作作家の【やまのおうち】様とコラボレーションし、1階エントランス部に未満時向けの絵本コーナーを旧園舎の名称をヒントに、舟の形をモチーフとした「ノア文庫」を設け、2階には、ボルダリング、すべり台、トンネルを組み合わせ、小さな舞台と衣装部屋のある「劇ごっこ遊び」を設けます。

旧園舎と同様に、大屋根小屋裏部分を有効に活用し、天井の低い小屋裏収納を設けます。小屋裏収納に上がる階段下を利用して、園児が籠れる小さな空間DENを設けます。

遊戯室は小屋裏部分を利用した吹抜けの大きな空間とし、塔屋部分の高窓から光が注ぐ明るい環境とし、小屋裏収納部分に各所に窓を設け、街並みを内包する広場のようなしつらえとし、園児たちが自由に行き来きし、様々な教育や遊びが展開できるよう配慮します。

同じ場所に建つ3代目となる新園舎が、旧園舎の特徴を継承しつつ、これまで以上に園児や地域の方々に親しまれる幼稚園になることに期待します。