文化施設
輪島塗会館
竣工 | 2015年 3月 |
---|---|
分類 | 文化施設 |
所在地 | 石川県輪島市 |
規模 | 鉄筋コンクリート造(一部鉄骨造) 地上2階 |
受賞 |
第42回石川県デザイン展 一般社団法人石川県物産協会会長賞
第22回いしかわ景観大賞 景観賞(景観審議会会長表彰) 第29回いしかわ広告景観賞 石川県中小企業団体中央会賞 |
備考 | 設計プロポーザル最優秀案 |
輪島漆器会館の老朽化に伴う建替計画である。
建物の構成は大きく展示部門と販売部門の2つに分けられ、1階は販売部門、2階は展示部門と明確なゾーニングとする。
1階の販売部門はワンフロアの構成とし、漆ロード側及び朝市駐車場からの2つの出入り口を持ち、全面をガラス張りとし、店内の様子が伺える構成とする。
展示部門は津波の影響を考慮し2階に配置し、雰囲気の異なる2つの展示室を設ける。
展示室1は輪島塗の100を超える全工程をひとつひとつの御椀で展示するインスタレーションや輪島塗の製作道具を展示し、展示室2は屋根勾配に合わせた勾配天井とし、和紙クロス、拭き漆等落ち着いた雰囲気とし輪島塗作品とじっくり向き合える環境とする。
外観については、1階展示販売室への日射を防ぐ庇を建物前面に設置する。切妻+下屋出しというファサード(立面)は輪島の町並みに見られる塗師屋造りと同じ構成としている。
また、2階のふたつの展示室にそれぞれに瓦の屋根を掛け、建物ボリュームを2つ分けることで、周辺の店舗や住宅と同等のボリューム構成となり、周囲の景観に溶け込み親しみやすい外観とする。
輪島塗の製作工程や作品自身に触れ、深い理解を得つつ、また親しみやすい建物構成とすることで、輪島塗や漆文化の素晴らしさをより身近に感じてもらえる施設とする。