社会福祉法人わかば保育園　わかばこども園

既設園舎の老朽化に伴う改築計画です。
既存の園庭と新規の土地に新園舎を建て、既設園舎の解体後に園庭を整備しました。
既存の樹木をなるべく残す配置計画としました。
【プラン計画】
建物の中央にコア（階段、水回り、倉庫等）を配置し、その周囲に保育室を配置することで、ぐるりと回遊することができ、行き止まりのないプランとなっています。コア部分へは各方面からアクセスすることができるので、使い勝手の良い動線計画となっています。 限られた面積を有効活用するため、廊下は最小限とし、部屋と部屋が直接繋がって空間を形成していきます。
居室はなるべく凹凸の少ない形状とし、保育士の見守りの目が遠くまで届くよう配慮しています。
２階は切妻屋根をそのまま内部に取り込んだ勾配天井になっており、高い天井により開放感溢れる空間となっています。
遊戯室には空だけが見えるカーテンウォールを設け、外で遊んでいるのと同じくらいのびのびと過ごせる空間を目指しました。
異年齢児保育を取り入れている園でもあり、２階全体が３,４,５歳の一日を過ごす大きな部屋となっています。
周囲には住宅もあるのでお互いの視線をずらした窓の位置計画、厨房の排気やエアコンの室外機が住宅側に出ないよう配慮しています。
【外観計画】
子どもたちにとって園は１日の活動の多くを過ごす大切な居場所です。
毎朝、家から出て他所へ行くのではなく、家からもう一つの家に行くような感覚で登園して欲しいという思いから、ワンボリュームの建物に大屋根をかけ、一つ屋根の下みんなで暮らす大きな家をイメージしたデザインとしました。
また、わかばこども園は閑静な住宅街にあります。隣には緑豊かな公園がある落ち着いた環境に囲まれ、伝統環境保存区域にも属している地域です。そのため、色彩は周りの風景に馴染む色をベースに検討しました。アクセントに緑やオレンジなど“わかばカラー”を取り入れる事で、こども園としての楽しさも表現しています。
周囲の環境に溶け込みながらも、こども園としてしっかり存在感のある「みんなのおうち」目指しました。

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