Social radiation
日射を分析する
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さまざまな条件で日射量を測定し分析することで
効率的な日射遮蔽効果があるシェードを配置する
太陽からのエネルギー(日射)は、建物における気温や室温に影響を与える大きな要因のひとつ。日射量の調整や遮蔽を行う際はシェードや庇が検討されますが、夏場を基準として日射量を抑えると冬場の室内温度低下を引き起こすため、設置の際はさまざまな条件や基準での検証が必要です。「福井銀行 金沢支店」では、夏は日射を抑え、冬はできるだけ日射を取り込むよう解析し、最も適した材料と配置を計画いたしました。
庇の有無による日射量の比較
シェードは均一的に日射遮蔽を行っているのに対し、庇はグラデーションのように上部に向かうほど遮蔽効果があることがわかる。
日射解析プロセス
設計建物(画像青)が受ける日射量は、建物の形状やシェードの他、周辺建物(画像黄)にも影響するため、周辺ボリュームを含めた3Dモデルを用いての検証が必要。
建物にシェードを設けたときの様子をモデリング(画像青部分がシェードを想定)。シェードの開口率、枚数、配置を変え、さまざまなパターンで解析を行う。
プログラミングを活用し、上のようなスクリプトを作成。解析期間、場所、その他必要条件を入力すると、その条件下でパターン検証を行い効率的な配置を導き出す。
解析結果をもとに日射量の分布をシミュレーション。近似値として数パターンの配置結果が出てくるので、それらを比較しながら、設計建物に最適な形状や配置を決定する。